紹介記事「イギリス新型コロナウイルス審議会によるパンデミックの経験談収集プロジェクトの紹介」

京都大学文学研究科鈴木英仁さんが「イギリス新型コロナウイルス審議会によるパンデミックの経験談集プロジェクトの紹介」を作成しましたので、公開いたします。

概要

本稿は、イギリス新型コロナウイルス審議会(UK Covid-19 Inquiry)による、新型コロナウイルスパンデミック下イギリスでの個人の経験談を収集するプロジェクト「一人一人の物語が大切だ(Every Story Matters)」の要約版報告書2篇の紹介である。この審議会は、イギリスにおける新型コロナウイルスパンデミックへの対応とパンデミックがもたらした影響を調査し、将来のための教訓を得ることを目的として2023年6月に始まった独立系公的審議会である。本稿で取りあげるのは、医療体制に関する体験談をまとめた報告書と、ワクチンと治療薬に関する体験談をまとめた報告書である。審議会の調査は複数のモジュールによって構成されており、医療体制についての調査はモジュール3に、ワクチンと治療薬についての調査はモジュール4に該当する。